どうする!?共同親権〜「離婚後ふたり親」の次は「離婚後争わない尊重協力」の強化を
- rimusubi
- 1月14日
- 読了時間: 4分
更新日:1月14日
来年2026年4月1日、いよいよ共同親権が施行されることになりました。これまでは離婚すると単独親権のみでしたが、施行後は単独親権or共同親権を決めることになります。父母で意向が別れた時には、裁判所が子の利益の観点から判断することになります。

今回の法改正においては・原則共同親権ではないじゃないか・モラハラの相手にむりやり共同親権にさせられるリスクがあるのでは?といった賛成派反対派からの賛否両論が今でもなお起きています。そんななか、私が思う今回の法改正での大きな一歩となったことは、離婚後も父母が互いに尊重し、協力しあわなければならないという考え方が、法律上に明文化されたこと。
これは単に「親権をどう分けるか」という制度設計の話ではなく、子どもの安心・安定・成長のために、父母がどう関わり続けるかという本質を問い直す出来事です。この改正の背景には、「離婚しても親子関係は続き父母であり続ける」という現実と、「子どもにとって父母双方の関わりが大切」という社会的な理解の広がりがあります。
法務委員会で伝えたこと
―「子どもが望むのは父母が争わないこと」
私は2024年、衆議院法務委員会に参考人として、共同親権制度の導入に関する審議の中で、「父母の尊重協力の必要性」を国会の場で意見陳述しました。あのとき私が一番伝えたかったのは、「制度よりもまず、親の関係性のあり方が問われている」ということ。
現場で共同養育支援を続けてきた立場として、「制度だけでは家族の安心は作れない。支える仕組みと意識が必要だ」と強く感じてきました。今回の法改正で“尊重協力”が明文化されたことは、その一歩が形になった瞬間でした。
現場で見てきた「争いの悪化」とその代償
8年間支援をしてきた中で痛感するのは、裁判所や調停の場で争いが深まるほど、関係が同居中より悪化してしまうという現実です。
「どうしてもっと話してくれなかったのか」
「子どものためと言いながら、相手を責めてしまう」
そんなすれ違いの中で、互いの信頼が崩れていく。そして、最も傷つくのはいつも子どもたちです。離婚そのものよりも、離婚の仕方・関わり方が、子どもの未来を左右するのです。
初動で未来は変えられる
離婚に向けての話し合いが始まる初期の段階こそ、もっとも大事なタイミングです。ここで“争わない離婚”を選ぶことができれば、関係悪化を防げるケースは多くあります。
たとえば
子どもとの親子交流を、別居後できるだけ早く整える
相手を責めず、冷静に「子どもの生活をどう守るか」を話す
相手にも「あなたも親として大切な存在」と伝える
感情的になる前に、支援機関や第三者に相談する
このような姿勢を初期に持てるかどうかで、その後の父母関係、子どもの安定、親子交流の質が大きく変わります。
共同親権は「争う制度」ではなく「協力を促す制度」
今回の共同親権の導入をめぐっては、「対立が増えるのでは」「DVがあるケースではどうなるのか」など、さまざまな懸念も報じられています。
それらの課題に丁寧に向き合うことはもちろん必要ですが、同時に忘れてはいけないのは、共同親権とは“争うため”の制度ではなく、“協力を促す”ための制度だということです。
父母のどちらかが支配的になるのではなく、「どうしたら子どものためになるか」を二人で考えることを求められる仕組みです。
この制度の真価が問われるのは、法律が施行される日ではなく、私たち一人ひとりがその精神をどう実践するかだと感じています。
「離婚=ふたり親」の次は「離婚=争わない協力」
共同親権導入で離婚=ふたり親の文化は徐々に根付いていくことでしょう。これからさらに強化すべきは「離婚=協力」という両極にあることを成し遂げること。りむすびでは、これまで「悪化してからの支援」ではなく、**悪化を防ぐための支援(川の上流支援)**を重視してきました。もめた後の受け皿ではなく、制度の整備と同時に、“尊重協力”を社会のスタンダードにすること。それが、りむすびの次のミッションです。離婚を「"対立から協力へ" 離婚の在り方をアップデートしていく実践型支援」を追求していきます。
子どもが安心して生きられる社会へ
共同親権の施行は、ゴールではなくスタートラインです。父母それぞれが、「尊重協力」という選択を行動で示すことができれば、きっと“離婚=不幸”というイメージは変わっていくはずです。
私たちはこれからも、現場で、社会で、「争わない離婚」「ふたり親」という新しい常識を広めていきます。



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